映画鑑賞や動画配信サービスに記載されている「G」や「PG」などの年齢区分
特にお子さんがいる方は一緒に映画や動画を視聴する前に、子供でも視聴できるものかどうかをしっかりと判断したいものですよね。
また、自分で視聴する作品を選ぶ際にも、グロテスクなものや怖いものが苦手な方は年齢区分のレーベルは作品選びの判断材料として役に立ちます。
この記事では、年齢区分の違いや、アメリカと日本でのレーティングのつけ方の違いを紹介しています。
動画や映画を視聴する前に年齢区分を確認してから視聴するかどうかを判断したい方は、ぜひ視聴する作品選びの参考にしてくださいね!
「G」や「PG」の違いは?
- G→年齢制限なし
- PG→保護者の助言・同伴が推奨
「G」は「オールエイジ」と表現され、年齢制限なく誰でも視聴できる作品につけられます。
「PG」は、一部は子供向きではないことや、保護者の好まない可能性があることから、保護者の許可や同伴が推奨されています。
たとえば、2010年に公開された劇場版「鬼滅の刃」無限列車編では、週刊少年ジャンプで連載されているアニメが映画化された作品ではあるものの、戦闘シーンでは切りつけるシーンもあり、人によってはグロテスクだと感じられるようなシーンがあります。
このことから映画のレーベルは「PG-12」がつけらています。
「PG-12」は12歳以下(小学生以下)のお子さんは保護者に許可をもらってから視聴するか、保護者同伴の上の視聴が推奨されている作品ということです。
子どもの動画視聴の範囲をしっかりと決めたいけれど、いちいち作品を視聴して判断していられない方は、まずレーベルを確認してから視聴していいかどうかをお子さんと話し合って決めるとよいでしょう。
実は違う?アメリカと日本での年齢区分のつけ方の違い
日本で劇場公開中の作品の場合は、日本が決めた年齢区分のレーティングによって公開されています。
しかし動画配信サービスだと、外国の年齢区分に合わせてレーティングがつけられている作品があるので、若干区分の表記が異なります。
ここではアメリカと日本でのレーティングの違いを表で紹介します。
日本でのレーティング(年齢区分)
日本では映画倫理機構(映倫)によって年齢区分が定められています。
年齢区分の表記を下記にまとめているので参考にしてください。
略称 | 正式名称 | 意味 |
---|---|---|
G | General Audiences (すべての観客) | 年齢制限なし |
PG-12 | Parental Guidance Suggested-12 (親の指導・助言) | 12歳未満(中学生以下)の年少者の観覧には、親又は保護者の助言・指導が必要 |
R15+ | Restricted15+ (15+の観覧制限) | 15歳未満(高校生以下)は観覧禁止 |
R18+ | Restricted15+ (18+の観覧制限) | 18歳未満(成人以下)は観覧禁止 |
アメリカでのレーティング(年齢区分)
アメリカでは、MPAA(Motion Picture Association of America)とよばれるアメリカの映画審査機関が年齢区分を定めています。
動画配信サービスでは「ディズニープラス」で「PG」とだけ書かれた区分が設けられています。
具体的な年齢表記がされていないところが日本との違いなので、悩まれる方もいるのではないでしょうか。
ここではアメリカでの年齢区分の表記を下記にまとめているので参考にしてください。
略称 | 正式名称 | 意味 |
---|---|---|
G | General Audiences (すべての観客) | 年齢制限なし |
PG | Parental Guidance Suggested (親の指導・助言) | 内容の一部は子供向きではない可能性があり、保護者が好まない可能性もあることから、保護者の判断が必要 |
PG-13 | Parental Guidance Suggested-13 (親の指導・助言) | 保護者が注意することが強く奨励されます。内容の一部は13歳未満の子供向きではない可能性があり、不適切な内容が含まれる可能性がある |
NC-17 | No One 17 And Under Admitted (17歳以下の観覧制限) | 17歳以下の子どもの鑑賞は閲覧禁止 |
R | Restricted (観覧制限) | 成人向けの内容が含まれる作品。幼い子どもと一緒に鑑賞する前に、作品についてさらに情報を入手することが強く勧められる |
年齢制限のある作品の調べ方は?
年齢制限のある作品は映倫の公式ホームページから、作品名を入力することで調べることができます。
ただし2009年8月以降に審査された作品が対象です。
たとえば映画「ヘルタースケルター」を入力すると、R15+の作品であることがわかります。
さらに指定された理由も調べられるので、PG-12と指定されている作品の許可をお子さんに与えてもいいのかどうか迷っている方は参考にしてください。
劇場公開予定の作品や、公開されて間もない作品は事前に調べてからお子さんに許可を出すかどうかを判断した方が安心です。
2009年以前に公開された作品は、動画配信サービスで確認することができます。
会員登録をしなくても検索欄で作品を検索することはできるので、利用してみてください。
作品を検索する際おすすめできるのはU-NEXTです。
U-NEXTは動画の配信本数が多いので、すぐに作品についての情報を調べることができます。
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日本とアメリカで年齢区分(レーティング)の表記内容の違いは?
日本の年齢区分は、アメリカの年齢区分に比べると少し緩めです。
アメリカの「PG」の区分は日本と比べて2種類あることや、日本にはない「NC-17」の区分があることからも事細かに指定されています。
日本では大まかに「全年齢」「中学生以下」「高校生以上」「成人向け」と大枠で決められていることから、アメリカと比べると区分の分け方が緩めであるといえるでしょう。
ただし、日本の映倫が決める年齢区分の表記は、外国映画の方が高めに設定されることが多いです。
日本の年齢制限の基準はどうやって決められるの?
- 年齢制限は映画倫理機構(映倫)が決める
- 「主題」「言語」「性表現」「ヌード」「暴力」「恐怖」「麻薬」「犯罪」の8つの項目から総合的に照らし合わせて決められる
- 事前に審査に出されたシナリオを参考に、映倫と製作者側のすり合わせによって決まる
- 決まった区分に関する理由は明かされない
年齢区分の評価は、暴力や残酷なシーンがあるなどのシーンだけで決められるわけではありません。
年齢制限は、映画倫理機構(映倫)によって決められています。
「主題」「言語」「性表現」「ヌード」「暴力」「恐怖」「麻薬」「犯罪」の8つの項目から総合的に照らし合わせて年齢制限が決められるそうです。
映画が公開される際にはすでに決められている年齢区分ですが、年齢区分を決める際には劇場公開前に製作者が映倫に対して審査を出します。
映像が出来上がっていなくても、シナリオが出来上がっていればその時点で審査に出し、製作者側の年齢区分に関する希望を聞きながら年齢区分を映倫とすり合わせによって決まるとのこと。
たとえば、製作者側が「G(オールエイジ)」と表記してもらいたいと希望を出していたとしても、シナリオ審査の時点で「未成年の飲酒」のシーンがあるとわかれば映倫から確認・助言が行われます。
助言によってシナリオが変更されたことにより、製作者側の希望が通ることもあれば、希望通りにいかない場合もありますが、年齢区分は製作者側と映倫の双方の調整によって決められているので、年齢区分に関して慎重に定められているものといえるでしょう。
審査の区分内容は明かされることはありませんが、上記8項目に当てはまる過激な表現が多いほど年齢区分が高くなる可能性が高いです。
参考:https://www.eirin.jp/img/PG12_interview.pdf
日本と外国映画で年齢制限が多い作品はどっち?
映倫が定める区分で年齢制限が高くなる傾向にあるのは、外国映画です。
日本の映画(邦画)の場合は、映像が出来上がる前にシナリオを審査に通し、調整が可能な場合があります。
しかし外国映画の方はすでに出来上がっている作品を審査することになるので、調整が難しく、結果として高い年齢制限を設けることになることが多いのです。
年齢制限がある作品での映画館の入場はできないの?
年齢制限はあくまで目安なので、強制力があるわけではありません。
ただし年齢制限は、視聴する年齢にあわせて動揺やショックを受けることが無いよう慎重な審査によって定められた区分なので、特に「G(オールエイジ)」は誰でも安心して楽しむことができるでしょう。
一方で慎重な審査によって決められた区分なので、年齢区分を考えずに作品を視聴すると場合によっては誤った認識と理解の影響を受ける可能性も否定できません。
年齢区分による強制力はありませんが、年齢区分を守って視聴することで安心して作品を視聴できると考えてよいでしょう。
またR指定の作品は、映倫でも「閲覧禁止」であると強い言葉で定められており、劇場でのR指定作品を定められた年齢以下のお子さんの入場は、劇場側から入場を断られるでしょう。
疑わしい場合は身分証の提示を求められる場合があるので、証明できなければその時点でバレることが想定されます。
ただし動画配信サービスの場合は、保護者側がしっかりと制限しなければ自由に視聴できてしまうので、お子さんのいる家庭で映画鑑賞をよくされる方は注意してください。
お子さんのいる家庭で動画配信サービスを利用する場合は、年齢区分の確認とチャイルドロックをかけたうえで安心できる環境で楽しむようにしましょう。
映画に年齢制限が定められているのはなぜ?
- 年齢制限による線引きをしっかりとしておかないと、世間から非難や議論を浴びるきっかけになるため
- 過激な描写から青少年へ影響を与えないように配慮しているため
- 適切な年代に最適な作品を届けることで、視聴者と作品を守るため
映画に年齢制限が設けられている理由のひとつは、過激な作品は世間から批判や議論を浴びるからと考えられます。
さらに、直接的なきっかけとは言わずとも、過激な事件が起こった原因のひとつとしてニュースや週刊誌などのメディアによって映像作品が取り上げられたことから、青少年への配慮として年齢制限が定められることになったそうです。
80年代より前は、性愛描写が審査の焦点だったと思います。
ところが、1997年に神戸で「酒鬼薔薇事件」が起き、その前には「宮崎事件」もありました。
暴力が青少年に与える影響を、映倫としても考えなければいけないのではないかと
「文化通信ジャーナル」2020年12月号
作品と事件が直接的に結びついていると断定することはできませんが、メディアの報道によって避難を浴び作品への誹謗中傷にもつながる可能性があることから、作品を守るための配慮とも考えることができるでしょう。
まとめ
劇場公開される際や、動画配信サービスでの視聴で定められている年齢区分(レーティング)ですが、視聴する年代に合わせて慎重に審査されて決められているものです。
むやみに青少年に対してショックや動揺を与えないように配慮された区分なので、特にお子さんのいる家庭は動画や劇場作品を選ぶ際の参考にすることをおすすめします。
年齢区分(レーティング)の違いを理解して、自分に合った動画や映画の視聴を楽しみましょう!
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これから劇場で映画を楽しみたい方や自分に合った動画配信サービスをお探しの方は、ぜひ下記の記事も参考にしてみてくださいね!
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