2021年5月15日の「ABEMA」で独占放送された≪2nd D.R.B≫FinalBattle進出結果発表会にて、Buster Bros!!!、麻天狼、Fling Posseが進出することが発表されました。
前回の1stバトルでは初戦敗退してしまったBuster Bros!!!とFling Posseが決勝に進出したことはストーリーや楽曲を追い、応援してきたファンにとってはジンとくるものがありました。ついに決勝の日が近づいてきており、熱量も上がってきているのではないでしょうか。
そこで、本記事では前回の王者である麻天狼について考察していきます。
(出典:https://www.canva.com/design/DAEikNhrzQU/tXhp7chnDnIP44FMxqdgiw/edit)
麻天狼とはどんなチーム?
まずは麻天狼がどのようなチームであるかを振り返っていきましょう。ヒプノシスマイクの魅力は、ストーリーに沿った背景を楽曲として歌い上げていることです。つまり、バトルの結果が楽曲やキャラクターの魅力だけではなく、ストーリーも含めて評価されていると言っても過言ではありません。
麻天狼が結成されてから2nd D.R.Bで決勝の舞台に立つまでのストーリーを整理していくことでバトルのゆくえを予想することに役立つでしょう。
①麻天狼のチーム名の意味・由来は?
麻天狼は、医師である「神宮寺寂雷」をリーダーとし、サラリーマン兼社畜である「観音坂独歩」、ホストである「伊弉冉一二三」というまさにシンジュクの街を象徴するような職業で構成されたメッセージ性の強い特徴の楽曲が多いチームです。
チーム名はビジネスマンの街を象徴するような、超高層階のビルの建ち並ぶ様子がすぐに想像できる落ち着いたシンジュク・ディビジョンらしいネーミングセンスです。摩天楼と掛け合わせたチーム名のようですが、具体的にどのような意味が込められているのでしょうか。
一つ一つの文字を分解して意味を考えていくと
麻
ディビジョン名に使われている「麻」の文字ですが「オオヌサ」と考えることができます。「ヌサ」という漢字に「麻」の文字が含まれているのです。その昔「オオヌサ」は神道で神に祈るときに捧げられる物や罪を祓うときに差し出される物として使われていました。
つまり、「麻」は神の象徴としての意味合いを持つことが考えられます。
天
天はその名の通り、空を指す言葉として考えられます。摩天楼の空までそびえるような高い建物もそのように考えられますし、リーダーである寂雷自身が崇高な精神を持ち、医師として天命を全うするような生き方を望んでいることからもぴったりと当てはまる文字といえるでしょう。
狼
狼はひらがなにすると「おおかみ」つまり「大神」と考えることが出来ます。日本書紀や古事記にもオオカミが神聖な生き物である様を示す神話が残っており、帝統の「この国では絶滅する定めこそが狼」という切り返しからも、狼が神格化されており、すでに絶滅してしまった「ニホンオオカミ」のことを指しているという考え方ができます。
まとめると「神道や日本神話に由来する文字をあてがったチーム名」であり、実際に麻天狼がファーストバトルの勝者となったときに寂雷の望んだことは「医療の行き届いていない地域にも救いを与えたい」といった、まさに医師としての天命を全うしようとする行動が見られました。
高いビルに囲まれて、夜は煌びやかな街で身を粉にして働く独歩や一二三の働く街並みも同時に表していることから、まさにぴったりのチームメイトいえるでしょう。
②麻天狼の共通点とは?
チーム名からも察することができるように、全員の名前に「日本の宗教に関係する名前が含まれること」が共通点の一つとして挙げられます。
例えば、神宮寺寂雷の「神宮」は皇族と縁の深い神社の事を指します。「寂」は仏教用語で悟りの境地に入ることを示すそうですので、寂雷のキャラクター像に相応しい文字が名前に使われています。
また、観音坂独歩は「観音」からもわかるように、「観音菩薩」に由来することが考えられます。救う相手に応じて姿を変えると言われているそうで、独歩の普段の姿とバトル時に見せる二面性も関係しているのではないかと考えるとおもしろいですね。
伊弉冉一二三の「伊弉冉(イザナミ)」は古事記においても国生みの女神として描かれています。男神の「伊弉諾(イザナギ)」の苗字ではなく、あえて伊弉冉であるのは、一二三が女性恐怖症であることを示しているとも考えられます。
さらに、メンバー全員があることをきっかけにして、人が変わってしまうような二面性を持つことも共通点のひとつとして挙げられます。
普段温厚な寂雷ですが、お酒を飲むとべらんめえ口調で口調も態度も荒々しいものに変化してしまいますし、独歩は普段は腰が低く、いつもおどおどしている一方で切れると手が付けられないくらいの力を発揮します。さらに一二三は女性恐怖症でありながら、スーツを着るとたちまち女性好きに変わってしまいます。
まとめると、麻天狼のメンバーは全員「名前に日本の宗教に由来する漢字が用いられている」ことに加えて、「強烈な二面性を持ち合わせている」ことが共通点として挙げられます。
③チームを組んでからセカンドバトルにいたるまでの経緯
ではここで、麻天狼としてチームを結成してからヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 2nd D.R.B『Bad Ass Temple VS 麻天狼』 [ Bad Ass Temple・麻天狼 ]内で公開されているドラマトラックにいたる現在までのチームの変遷を振り返ってみましょう。ライブ投票では楽曲に加えて、ストーリー性も投票結果の要因として大きな役割を果たします。7thライブまでに振り返っておくことで、投票の日に備えましょう!
①結成期
結成話は「麻天狼ー音韻臨床ー」のドラマトラックに収録されています。医師である寂雷と、医療メーカー勤務の独歩は以前より知り合いでしたが、独歩から同居人である一二三に悪質なストーカーがついているので助けてほしいといった依頼から、三人の関りが始まります。
バトルに向けて、興味深いメンバーを集めたいと願っていた寂雷は、スーツを着ると別人格になってしまう一二三と、一二三の前ではいつもの様子と違う独歩の姿に次第に興味を抱いていきます。ストーカー事件を通して、自身の事よりも相手を思いやろうとする一二三と独歩の心意気に胸を打たれた寂雷が二人をチームに誘うことで結成されました。
②1stバトル終えた麻天狼の絆の変化
1stバトルの最終決戦を終え、第一回ディビジョンラップバトルで見事優勝を果たした麻天狼は、優勝者には他のディビジョンへの支配権もある中で、寂雷は私利私欲のためにその権利を使うのではなく、医療の行き届いていない地方ディビジョンにも病院の建設をすることを提案します。(シンジュク・ディビジョン「麻天狼」 / The Champion <ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-> 【CD】収録)
常に人の事を考え、救いたい、楽しませたい、喜んでもらいたいと願う彼らの普段の働きぶりからは「思いやり」が見られます。自分よりも相手を優先させる心が互いにわかっているからこそ、彼らもチームメイトを互いに思いやることができ、優勝したことによってさらにその絆が深まったと言ってもいいでしょう。
③セカンドバトルに向けて変化していく麻天狼の絆の変化
セカンドバトルの前日譚(ヒプノシスマイク シンジュク・ディビジョン「麻天狼 -Before The 2nd D.R.B-」 [ 麻天狼 ]収録)では、次なる試合に向けて、各ディビジョンの代表が準備を始める中、寂雷たち麻天狼もバトルに向けてそれぞれ対策を取る様子がドラマトラックとして収録されています。
麻天狼も休日に親睦を深めようと釣りを楽しみますが、寂雷は心から釣りを楽しめません。そんな寂雷の様子を察し、一二三は何があったのか教えてほしいと声をかけます。そこからお互いに抱えている過去を打ち明け合うことで、なんでも話し合うことのできる関係性へと発展していきます。
麻天狼の見どころ
セカンドバトル決勝に向けて麻天狼についておさらいしてきましたが、決勝を迎えるにあたって麻天狼の見どころを大きく3つご紹介します。まだヒプノシスマイクを知って間もない方でも見どころを知っておくことで、各チームを評価する視点が絞りやすくなるでしょう。
①メッセージ性の高い楽曲が多い。
麻天狼は全員が働き盛りの男性で構成されたチームでもあるため、キャラクター自身の事だけではなく、私たちの抱えている苦悩に対して核心をつくようなメッセージ性の高い楽曲が多いです。医師の寂雷は、好奇心旺盛な性格がよく表れており「死んだら何処に向かうのか?」「幸せとは何か?」など哲学的な問いを楽曲に落としこみ、自らの医師であるからこその苦悩を歌い上げています。
自身を社畜と称する独歩は、喧騒の中で通勤する辛さや会社での不満を抱えながらも全力で働く様を歌い、一二三はサービス業として盛り上げるために相手を一番に考えているような曲を歌い上げます。
人間の苦悩を抱えつつも、現代社会を生きる私たちにとって共感できるようなメッセージ性の高い楽曲が多いことが魅力の一つとして挙げられます。
②メンバー全員が強烈な二面性を併せ持つ個性の光るチーム
麻天狼はキャラクターにも大きなギャップが見られることが特徴のひとつとして挙げられます。特に独歩と一二三は普段からふり幅が大きく、見ていて目が離せません。楽曲にもその傾向が大きく表れており、特に独歩のファンの間ではシャウトと呼ばれる叫びは、全ディビジョンの楽曲の中で締めを飾るような立ち位置にいることが多いです。
彼らのソロ楽曲でも自分自身の個性を歌い上げている楽曲が多いにも関わらず不思議とまとまりを感じさせるのは、彼らが強烈な個性と二面性を持つようなギャップを持ちつつも、互いに「他者に対する思いやり」を持つ心は一貫して持っており、私たちの抱える苦悩を素直に代弁してくれていることから、自然と応援したくなるチームであることが魅力のひとつとして挙げられるでしょう。
③物語の核心に迫るストーリー展開が期待される
物語が進んでいくにつれて、 麻天狼 -Before The 2nd D.R.B-では、過去の因縁の相手である飴村乱数、そして邪答院 仄仄と「今は許せないし許したくない」が、直接話し合うことで互いを「理解したい」と願う気持ちの変化が見られました。
どちらも物語の中枢を担うと考えられる人物との対峙が今後のストーリー展開として期待されるため、麻天狼が勝ち進むことで今後のストーリー展開が大きく動いていくのではないかということが予想されます。
麻天狼は連続で優勝する?
いよいよセカンドバトル決勝に向けて日が迫ってきました。決勝進出するチームはFling Posseを含めて3チームです。投票には惜しくも決勝進出を逃した「どついたれ本舗」「Bad Ass Temple」「MAD TRIGGER CREW」に投票していたユーザーも各ディビジョンの投票に加わります。
そのため、今までは純粋に自分たちの推しのいる闘いであったバトルから、他のディビジョンチームを応援していた票が決勝進出した各チームに振り分けられることが考えられます。今まで以上に予測のつかない対戦結果となりそうです。
当日発表される楽曲を抜きにした現在のストーリー展開を振り返ると、中王区の中枢に近づいてきた麻天狼が勝ち進むことでストーリーの展開が大きく動くことが期待されます。しかし、兄弟の絆を今まで以上に深めてきたBuster Bros!!!、メインキャラクターの命運のかかったFling Posseにも今まで以上の票が集まってくること予想されるでしょう。
優勝は私たちユーザーの投票によって勝敗が決まります。最後まで勝敗の結果はわかりません。最後まで気を抜かず、優勝に相応しいチームはどこかをしっかりと自分の心で見極めて悔いのない投票しましょう!
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