1996年に公開されたディズニー映画「ノートルダムの鐘」
ディズニー映画にしては少しシリアスなストーリー展開と、美しい楽曲が魅力の作品ですが、
「名前は知っていても視聴したことがないので、どんな作品か知ってから視聴してみたい」
「以前視聴したけれど、疑問が残っているのでしっかりと疑問を解消してから作品を楽しみたい」
「原作との違いや、内容を深堀して、より作品を楽しみたい」
そんな方に向けて、本記事ではあらすじから原作との違い、ノートルダムの鐘がテーマにしていることや伝えたいことを詳しく考察しています。
どんな作品なのか気になっている方や、作品の背景を知ってより楽しみたい方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
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ディズニー映画「ノートルダムの鐘」のあらすじ
監督 | ゲイリー・トルースデールカーク・ワイズ |
ジャンル | ロマンス、ミュージカル、アクション&アドベンチャー |
年齢区分 | PG(保護者の判断が必要) |
音楽 | アラン・メンケン |
公開年月日 | アメリカ:1996年6月21日 日本:1996年8月24日 |
上映時間 | 90分 |
原作 | ヴィクトル・ユーゴー/NOTRE-DAME DE PARIS(ノートルダム・ド・パリ) |
原題 | The Hunchback of Notre Dame |
舞台は15世紀のパリ。
親を亡くした醜い容姿の主人公・カジモドは、人目につくことのないようにノートルダム大聖堂の鐘付場で、最高裁判事・フロローに厳しく育てられていた。
友達のいないカジモドは3体の石像を友人と呼ぶが、石像が動いたりしゃべったりするのはカジモドの前でだけ。
ある日、外の世界にあこがれを持ったカジモドは友人の石像に励まされてフロローの言いつけを破って、こっそりとノートルダム大聖堂を抜け出して道下の祭りに参加する。
祭りではいつもとあべこべであることを街の人々は楽しんでいた。
仕事を休んでビールを飲み、醜いものが王様として選ばれる催し物にカジモドは最も醜いものとして選ばれる。
生まれて初めて人々の前に姿をさらし、楽しい祭りに参加して喜びを感じていたのも束の間……。
フロローの言いつけを破ってノートルダム大聖堂を抜け出したことがばれて、カジモドはフロローの手下に「祭りをもっと面白くしてやる!」と表舞台で縛られ、挙句野菜を投げつけられてさらし者にされてしまう。
同情したジプシーの踊り子・エスメラルダに助けられ、恋に落ちるカジモドだが、フロローの反感を買ったエスメラルダはパリ中を追われて処刑されそうになってしまう。
道中であった恋敵ともいえるフランスの護衛隊長・フィーバスとともにエスメラルダを救い出すことに奮闘し、己の私欲のために残虐な限りを尽くすフロローに立ち向かっていく。
果たしてカジモドとフィーバスは、フロローに勝利しエスメラルダを助けることができるのか。
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【ネタバレ】ディズニー映画「ノートルダムの鐘」の結末
ノートルダムの鐘の結末では、ヒロイン・エスメラルダはフィーバスと結ばれ、フロローは神の怒りに触れてノートルダム大聖堂から落ちて死にます。
エスメラルダは、カジモド、フィーバス、フロローの三人の男を虜にします。
恋に狂ったフロローが、エスメラルダをわが物にするために罪のない人々にまで暴虐の限りを尽くすありさまに嫌気がさしたフィーバスがフロローを裏切り、恋敵でもあるカジモドと協力してエスメラルダを救う物語です。
ジプシーとして差別され、虐げられていたエスメラルダと、醜い容姿で世間から隔離されていた主人公・カジモドは弱い者同士ひかれあい、友人となりますが、恋愛関係にまで発展することはありませんでした。
カジモドは最終的に、恋に落ちたフィーバスとエスメラルダの仲を取り持つようにして身を引きます。
しかし、残虐のかぎりをつくしたフロローに勝利したカジモドは、街の人々から受け入れられるハッピーエンドに終わります。
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ディズニー映画「ノートルダムの鐘」の感想
ノートルダムの鐘は、楽曲のすばらしさと深く考えさせられるテーマ性が魅力のディズニー映画です。
歌詞もしっかりとストーリーに沿っており、映像に合わせて楽しくなったり、心が切なくなってしまったりするので、いつの間にかストーリーに入り込んでしまいます。
ストーリーは、主人公・カジモドの醜い見た目による迫害から始まるので、序盤は切なくなるものの、後に出てくるフィーバスと協力してフロローに打ち勝つ爽快さはディズニーらしさを感じさせます。
愛や心のあり方だけではなく、自由とはなにか、人間らしい生き方とは何かを結末まで考えさせられることが多く、大人でも楽しめる作品です。
色あせない楽曲と映像美が魅力の作品なので、ドルビー搭載のテレビで視聴することをおすすめします!
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ディズニー映画「ノートルダムの鐘」と原作「ノートルダム・ド・パリ」の違いは?
ディズニー映画「ノートルダムの鐘」の原作は、ヴィクトル・ユーゴーによる「ノートルダム・ド・パリ」
1831年に出版され「ノートルダムのせむし男」の邦題でも知られています。
原作との大きな違いは、各キャラクターの性格と結末です。
ディズニー映画ではヒーローとヴィランとしての役割がはっきりと描かれており、結末もハッピーエンドで終わります。
しかし原作では愛による嫉妬や執着心、憎しみなどの人間の醜い感情を、事の顛末まで含めてリアルに描かれていることが特徴です。
ディズニー映画と原作との細かな違いを下記の表にまとめてみたので、気になる方は参考にしてください。
ディズニー映画 | 原作 | |
---|---|---|
物語の結末 | カジモド達はフロローに勝利し、外の人たちから認められる。エスメラルダはフィーバスト結ばれてハッピーエンドを迎える | エスメラルダは処刑され、フロローはカジモドに突き落とされて転落死する。カジモドはその後、姿を消すが、数年後カジモドとエスメラルダの骨が見つかるバッドエンドを迎える |
エスメラルダの性格 | 明るくカジモドのことも同情的に優しく見守るような温かみのある女性の一面をみせる | カジモドとは友人となるが、カジモドの醜い姿に思わず目を背けてしまうような人間らしい一面を見せる |
エスメラルダの結末 | カジモドをかばったエスメラルダは、フロローに処刑されそうになるが、カジモドが助けに来たことにより救われる | フェビュス(フィーバス)の殺害未遂の疑いをかけられたエスメラルダは死刑を言い渡され処刑される |
フロローの性格 | ヴィランとして描かれている描写が多い。自分が信じる正義を貫くためであれば、どんな手も利用する。 | 聖職者の模範として勤勉に勉学に励んできたが、エスメラルダと出会い、歪んだ愛情を抱くことにより狂っていくことになる |
フロローとカジモドの出会い | ジプシー狩りの最中に、フロローはカジモドの母親を殺す。 赤子だったカジモドも殺そうとしたが、司祭に見つかり鐘つきとしてカジモドを育てることになった | フロローは大聖堂前に捨てられていた赤子のカジモドを自ら進んで拾って育てた |
フロローの結末 | カジモドとエスメラルダを追いかけてノートルダムの大聖堂の塔に登ったフロローは、神の怒りに触れ、足場が崩れたことにより転落死する | エスメラルダが処刑される様子をノートルダムの大聖堂から見届けていたフロローは、カジモドに突き落とされて死んでしまう |
フィーバス(原作ではフェビス)の性格 | ヒーローとしての描写が多い。 炎の燃え盛る家の中に突撃し、罪のない人を救い出す勇敢な一面と、カジモドにも偏見なく接する。 残虐なフロローに反抗し、カジモドと協力してエスメラルダを救い出す。 | 女癖が悪く、婚約者がいるにも関わらず、エスメラルダに恋をしてフロローと取り合いになる。 エスメラルダが処刑される時には行動を起こさず、彼女の飼っていたヤギを盗んで婚約者の元に戻る自分勝手で非情な一面がある。 |
フィーバス(原作ではフェビス)の結末 | エスメラルダを救い出した事により、エスメラルダと結ばれる | エスメラルダの処刑後に、彼女が飼っていたヤギを盗み、婚約者のもとに帰った |
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【考察】ディズニー映画「ノートルダムの鐘」は何を伝えたかったの?
ここではディズニー映画「ノートルダムの鐘」が何を伝えたかったのかについて考察しています。
あくまで一個人としての考察としてお読みください。
- 人は見た目ではなく中身であること
- 常に正しい行動や思いやりのある行動を心がけること
- 自由は自分の手でつかむことができること
人は見た目ではなく中身であること
ディズニー映画におけるノートルダムの鐘のメッセージは「人であるか、怪物であるかは見た目で決まるのではなく、心のあり方で決まる」ということではないかと思います。
ディズニー映画では、ヒロイン・エスメラルダをめぐって巻き起こる愛憎劇をヒーローとして描かれるフィーバスと、醜くも心優しい青年として描かれる主人公・カジモドが恋敵でありながらも協力してフロローを倒し、ハッピーエンドを迎えます。
見た目や敵味方の概念を超えて協力することによって迎えたハッピーエンドによって、人は見た目ではなく、心のあり方が大事なのだと捉えることができるでしょう。
また、ノートルダムの鐘では楽曲が流れますが、歌詞の中にもメッセージ性が込められています。
ノートルダムの鐘が鳴る(Sing the bells of Notre Dame)
何が怪物を作り(What makes a monster)
何が人間を作るのか?(and what makes a man?)
ノートルダムの鐘
誰にも受け入れられなかったカジモドが、最終的に街の人々に受け入れられる結末に、見た目の美醜や出自に関わらず、人々が思いやりを持って生きることの大切さを感じることができるでしょう。
常に正しい行動や思いやりのある行動を心がけること
罪のない人を殺すのか 尊いノートルダム
今度は子供を殺して罪を犯すのか
あなたは自分を偽り 人を騙すことは出来る
でも決してごまかすことは出来ないのだ
貴方の罪を見てるノートルダム
ノートルダムの鐘(https://www.youtube.com/watch?v=opJRJJdUb7w)
ディズニー映画では、カジモドの母を殺し、醜い容姿の赤子であったカジモドを見たフロローは、カジモドを井戸の中に落として殺そうとします。
井戸に投げ込まれる直前に司祭に見つかったフロローは、聖域であるノートルダム大聖堂で殺人を犯そうとしたことをとがめられ、数々の石像の視線が自身に向いていることに恐怖し、司祭に促されてカジモドを育てることになります。
歌詞の中には「貴方の罪を見てるノートルダム」という第三者がいつでも見ているのだということを示すような言葉が入っていますが、エスメラルダの歌う楽曲「ゴッド・ヘルプ」の中でも神に向けて祈り、歌う場面があるので悪いこともよいことも、常に神が見守ってくれているのだということだと捉えることができるでしょう。
最終的に自分の欲望に支配されたフロローは、神の怒りに触れるかのように大聖堂から転落してしまう結末を迎えたことからも、常に正しい行動や思いやりのある行動を心がけなさいというメッセージ性を感じます。
自由は自分の手でつかむことができること
もしもこの願いが叶うなら 行きたいな
皆のもと 光浴びながら
一日だけでも 暮らしたい
僕の願い(https://www.youtube.com/watch?v=T5UEpntA2lM)
ノートルダムの鐘のオープニングでは、カジモドに育てられていた小鳥が自立するのを見送るシーンから始まります。
フロローによって支配され、鐘つき場から出られないカジモドは、「一日だけでも街に出て自由に暮らしたい」という憧れを持ち、ある日おしゃべり相手だった3体の石像に励まされて隠れてお祭りに参加します。
生まれてはじめて街に出てお祭りに参加したカジモドは、エスメラルダと出会い恋をしますが、勝手に鐘つき場から出たことをフロローに見つかり怒りを買ったことで、エスメラルダとともにノートルダム大聖堂の中に閉じ込められることに。
定住地を持たない異民族であるエスメラルダは「ジプシーには自由が必要なの」と言い、カジモドの協力もあり脱出します。
エスメラルダに歪んだ愛情を抱いたフロローは、エスメラルダが逃げたしたことを知りパリ中を焼き尽くし、罪のない人々にまで手を下しはじめます。
フロローに勝利し、街の人々から迎えられたカジモドを長いあいだ見守ってきた石像のひとつが、自分の身体に止まった鳩たちに対して「どこかへお行き!あんたたち!」と鬱陶しそうに叫んでエンドロールを迎えます。
カジモドが小鳥を自由に飛び立たせるオープニングから始まり、石像が成鳥を追い出すようにして自由にとびだたせるエンディングで終わることから、「自由は自分の手でつかむことができること」であるというメッセージ性を感じることができるでしょう。
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ディズニー映画「ノートルダムの鐘」のよくある疑問
ここではディズニー映画「ノートルダムの鐘」でよくある疑問について考察しています。
作品に対する前知識が少なく、あまり理解できなかった方は参考にしてください。
せむし男ともよばれる主人公・カジモドの障害(病気)は何?
「ノートルダム・ド・パリ」は、邦題で「ノートルダムのせむし男」ともいわれていることから、主人公・カジモドの障害は「くる病」ではないかと考えられます。
せむし(傴僂)
人の背中の中央にあって体を支える脊柱は,胸椎の部分で後方凸に,腰椎の部分で前方凸に軽く曲がって生理的湾曲をつくっている。ときにこの湾曲が異常となり,背中の一部が円く突出した状態を〈せむし〉という。
コトバンク(https://kotobank.jp/word/%E3%81%9B%E3%82%80%E3%81%97-1179839)
クル病 は北 ヨー ロッパ の冬の長い地方やアメ リカの地
下室生活者に多 くあらわれて問題 になった病気であ る、
日本で も,石 川県や富山県のように,冬 に雪が深 く,日
光の当 らない地 方に多かった.そ こで,ク ル病は日光浴
特に紫外線 さえあればなおると考え られ たが,日 光 に長
期間当 らなくて も,肝 油,バ ター,卵 黄,鰯,錬 などを
食べていて も,か か らないことが判明 してきた。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikatsueisei1957/10/2/10_2_74/_pdf
原作の舞台設定は1482年。
1348年の黒死病の流行や、1453年まで続いた百年戦争などの影響により栄養のある食料が十分に行き届いておらず、原因となるカルシウムやリンなどを十分に摂取できる状況ではなかったことが原因として考えられます。
さらにカジモドは鐘つきとして紫外線を浴びられるような状況ではなかったことから、くる病の改善にはいたらなかったとの見方ができるでしょう。
ジプシーって何?
ジプシーは、バルカン諸国を中心に、ヨーロッパやアフリカ、オーストラリアなどに広く分布する民族のことです。
語源はエジプシャンともいわれており、転じて「ジプシー」と呼ばれるようになったといわれています。
ただし、ジプシーは国籍を持たず移住先でよそ者扱いされ、迫害の対象となった歴史が長いため、差別用語として取り扱われています。
そのため現代では、彼らが自称する「ロマ」と呼ぶことが多いです。
ジプシーの女性は占いをして生計を立てていたものもいるとされており、作中でもフロローがエスメラルダに対して「魔女だ」と言って批判するような言動が見られます。
さらによそ者であったことから、問題ごとが起こった時には罪を擦り付けやすい存在であったとも考えらえるでしょう。
作中でも「ジプシーは盗みを働く悪人である」とカジモドに教育をしていたことからも、悪い先入観があったことが窺われます。
フロローは最高裁判事として、問題ごとが起こった際には率先して解決に当たらなければならなかった立場として、問題ごとの発端となりやすかったジプシーを嫌悪の対象としていたのでしょう。
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ディズニー映画「ノートルダムの鐘」を視聴するならディズニープラスがおすすめ!
ディズニープラスでは、ノートルダムの鐘の映像が美しい映像となって配信されています。
1996年に放映された作品ですが、新しい技術でリメイクされたことにより引き込まれるような美しい映像で映画を楽しむことが可能です。
また続編である「ノートルダムの鐘Ⅱ」もディズニープラスで視聴することができ、今回ヒロインと結ばれることのなかった心の優しい青年・カジモドの新たな恋が描かれます。
「ノートルダムの鐘」の完全なハッピーエンドを見届けたい方は、ぜひ続編も合わせて視聴してみてください!

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まとめ
ノートルダムの鐘は「見た目に捕らわれない心のあり方や美しさ」や「自由を自分の力で手にすること」について深く考えさせられるような作品です。
ディズニー映画では、原作とは違いハッピーエンドに終わる結末ですが、カジモドやエスメラルダ、ジプシーたちのような立場の弱い人々に対して矛先が向く様子がディズニー映画にしてはシリアスな作品であるといえるでしょう。
また、原作は愛憎により巻き起こる人間の内面の醜さと、悲しい結末がリアルに描かれていますが、ディズニー映画ではフロローを悪役として倒すことによりディズニー映画らしい勧善懲悪ストーリーとして描かれています。
各キャラクターの性格も人間味があるのは原作の方ですが、ディズニー映画は大団円で終わるので興味がある方はぜひ原作も読んでみてください。
ディズニー映画では、映像作品としての楽曲や映像の美しさに引き込まれつつも、人間としての生き方を深く考えさせられるようなストーリー展開が魅力といえます。
大人でも楽しめる作品なので、気になる方はぜひ視聴してみてくださいね!
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