映画「時計じかけのオレンジ」のあらすじは？メッセージ性の考察や原作との違いを解説

映画「時計じかけのオレンジ」は、過激なほどの暴力的なシーンの描写の連続に一部の国では放映禁止とされたほどの話題作です。

しかし、一見わかりにくいタイトルや作中で使用される独自の単語の連続に「何が言いたいのかわからない」という印象を持つ方もいるようです。

そこでこの記事では、映画「時計じかけのオレンジ」のタイトルの意味やメッセージ性の考察に加えて、作品の裏話や作中で使われる独自の言語（ナッドサット語）の意味について詳しく紹介しています。

どんな作品なのか気になっている方や、一度視聴したけれど結局何がいいたいのかよくわからなかった方はぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね！

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映画「時計じかけのオレンジ」のあらすじ

監督	スタンリー・キューブリック
ジャンル	SF
年齢制限	R18＋ （暴力、飲酒、薬物、性行為、ヌードあり）
音楽	ウォルター・カーロス
公開年月日	アメリカ：1971年
上映時間	136分
原作・原題	アンソニー・バージェス/時計じかけのオレンジ（A Clockwork Orange）

舞台は治安が悪化し、風紀が見られたロンドンの近未来

主人公・アレックスは3人の不良仲間と共に暴力やセックスに明け暮れる毎日を過ごしていた。

脅迫的で支配的なアレックスにうんざりしていた仲間たちの裏切りにより、アレックスは警察に逮捕されてしまう。

刑務所に送られたアレックスは、刑期を短縮してもらう代わりに凶悪犯罪者の人格を改造する「ルドビコ療法」の実験に参加することとなる。

懇意にしていた牧師からは反対を受けるが、刑期を短縮してほしかったアレックスは実験を受け入れることに。

実験に参加し、犯罪を犯そうとすると強烈な吐き気と不快感を催すアレックスに「実験は成功した！」と世間でもてはやされたが、刑務所から出た後は家庭にも仲間からも見捨てられ、居場所はどこにもなかった。

果たしてアレックスはルドビコ療法により完全な善人として更生することができたのだろうか？

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映画「時計じかけのオレンジ」の3つの魅力

ここでは映画「時計じかけのオレンジ」に関する3つの魅力を紹介します。

印象に残る音楽とサイケデリックな色彩から感じられる映像美

「時計じかけのオレンジ」ではベートーベンの「交響曲第9番ニ短調」や、エドワード・エルガーの「『威風堂々』第1番、第4番」などのクラッシックが多く選曲されていますが、いずれも映画のためのアレンジがされています。

さらに赤や黄色、ショッキングピンクなどの目がチカチカするようなサイケデリックな色彩が多く使われている独特の世界観が魅力です。

どこか近未来的な雰囲気を感じられる銀色の壁紙に真っ白な女性の裸体のオブジェ、独特なインテリアは思わず目を惹いてしまうでしょう。

人間の醜悪さをアーティスティックに表現している

映画「時計じかけのオレンジ」では、思わず目を背けたくなるほどの暴力的なシーンが続きます。

人間は暴力的な衝動を理性によって抑えていますが、少なからず破壊的な衝動を持ち合わせているのも事実でしょう。

思わず目を背けたくなるほどの内面の醜悪さを、これでもかというほど作品に落とし込むことによって「人間とは何か？」を考えさせられる作品に仕上がっています。

ただの暴力的な作品に終わらせるのではなく、世界観やストーリーを含めてアーティスティックな表現として落とし込んでいることが作品の魅力といえるでしょう。

鬼才・キューブリックのカメラワークによる奥行きのある演出

キューブリックは撮影にあたって「一点透視図法」とよばれる構図を意識して作品を作っています。

一点透視図法を意識した構図で撮影する事により、映像をより立体的にみせることができます。

この構図により、まるで近くで映像を見ているような臨場感のあるカメラワークが魅力といえるでしょう。

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タイトル「時計じかけのオレンジ」の意味とは？

独特なタイトルの「時計じかけのオレンジ」ですが、どのような意味をもつのか映画を観てもあまりピンとこないかもしれません。

ここでは「時計じかけのオレンジ」のタイトルが示す2つの意味について考察しています。

スラング（俗語）で「変人」を表している

時計じかけのオレンジは、元々ロンドン東部の労働者階級が使っていたスラング（俗語）です。

「変人」という意味で使われています。

「Queer as a Clockwork Orange（表面上はまともにみえるが、中身がおかしい）」という言い回しで使われます。

転じて「変人」という意味と捉えることができるでしょう。

主人公・アレックスは見た目が美しく、おとなしくしていれば一見まともに見えます。

しかし学校もろくに通わず、夜な夜な仲間と共に盗みや暴力を繰り返し何をするかわからない内なる暴力性を秘めている部分に、どこか異常さを感じることができるでしょう。

外見の美しさと内面の醜さをスラングに言い換えた言葉が「時計じかけのオレンジ」のタイトルの示す意味と考えられます。

「機械的な人間」を表している

原作者アンソニー・バージェスが一時期住んでいたマレーシアで、人間を「オラン（ORAN）」と表現するそうです。

またオレンジを人間と解釈すると「時計じかけのオレンジ」は「機械的な人間」と解釈することができます。

ルドビコ療法により犯罪に手を染めようとした瞬間に吐き気を催し、強制的に行動を抑制され、世間からは治療が成功した！ともてはやされたアレックスでしたが、根本的な解決にはなっていないことを刑務所で懇意にしていた牧師に指摘されます。

自分自身の意志ではなく、時計のように機械仕掛けで決まった行動を引き起こすアレックスの状態は、まさに「時計じかけのオレンジ（機械的な人間）」と捉えることができるでしょう。

さらに小説「時計じかけのオレンジ［完全版］」のあらすじには「15歳の少年アレックスは、平凡で機械的な毎日にうんざりしていた」と書かれています。

このことからも、毎日のルーティンを繰り返すばかりの毎日を過ごす「機械的な人間」の物語であるという解釈もできそうです。

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【考察】映画「時計じかけのオレンジ」は何を伝えたかったの？

ここでは映画「時計じかけのオレンジ」が伝えたかったことを考察しています。

あくまで一個人の考察としてお読みください。

映画「時計じかけのオレンジ」では、すっきりとしないラストの展開に人間の内面に潜む醜悪さを含めて目を向け向き合うべきではないか？というキューブリックのメッセージ性を感じることができます。

作中で殺人を犯したことにより牢獄に捉えられた主人公・アレックスですが、牧師に取り入って気に入られることにより刑期を少しでも短くしてもらおうと勤勉でまじめな青年を装います。

もともと賢い青年・アレックスは、同性の囚人からも性的なアピールをされるほど容姿が整っており、すぐに牧師にも気に入られ、気にかけてもらうことに成功します。

ある日、囚人矯正プログラムである「ルドビコ療法」の治験者になれば、14年間の刑期を短縮してやると持ち掛けられて大喜びで賛同するアレックスでしたが、牧師は猛反対。

ルドビコ療法は身体に不快感を感じる薬物を投与し、暴力的な映像を音楽と共に見せることによって身体的な不快感と暴力的な場面の不快感を結び付けることで、犯罪を抑止させようとする治療法です。

機械的に不快感を与えて犯罪を抑止できたとしても、人が自らの頭で考え、理性的に自身の欲望を制することができなければ善とはいえないと主張する牧師でしたが、アレックスが参加を希望したことにより実験が行われます。

ルドビコ療法により、犯罪を起こそうとすると立っていられなくなるほどに襲われる吐き気と不快感に苦しむアレックスは、実験が成功したとみなされて解放されますが、効果が切れた瞬間に不良少年に逆戻りします。

アレックスが不良少年に戻って幕を閉じるエンディングに、人は自分の頭で善と悪を区別してこそ正しい道を進むことができるのだというメッセージ性が感じられるでしょう。

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【考察】「完璧に治ったね」が示すラストシーンの意味とは？

映画「時計じかけのオレンジ」でのラストシーンでは、主人公・アレックスは更生することなく「I was cured, alright.(完璧に治ったね！)」と笑いながら女性に性暴力を加える妄想シーンで幕を閉じます。

主人公が完全に更生することなく元の不良少年に戻ってしまった結末から、人間は内面に潜む醜悪さも含めて、人間といえることをリアルに表現しているとも考えられるでしょう。

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意味不明？作中で使用される造語の意味一覧表

映画「時計じかけのオレンジ」ではナッドサット語といわれる造語がたくさん使われています。

ナッドサット語は、ロシア語の影響を受けた英語であり、作中の主人公たちが使っていた造語です。

現代でいうところの「流行り言葉」と考えてもらうとわかりやすいでしょう。

主人公たちがオリジナルで使っていた言葉のため、何も知らないまま作品を視聴しても、単語の意味がわからず内容が頭に入ってきません。

ここでは作中で使われるナッドサット語の意味を一覧にしてまとめています。

まだ作品を視聴したことが無い方や、視聴したけれど独特の言葉の意味が分からなくて理解できなかった方は、ぜひ参考にしてくださいね。

ナッドサット語	意味
ドルーグ	仲間・友達
アルトラ	暴力
トルチョック	殴る・叩く
ウンチング	食べる
ビディー	見る
シニ―	映画
ホラーショー	最高
スメック	笑う
デボチカ	女の子
ボルシャイ	男の子
タッシュトゥック	ハンカチ
ルッカフル	雀の涙
スームカ	醜い
アピ・ポリ・ロジー	ごめんなさい
ボルシー	大きい・偉い・すごいなどほめたたえる言葉
ブリトバ	カミソリ
チャイ	お茶
ミリセント	警察
ボッグ	神
ガリバー痛	頭痛
イン・アウト	性行為
ヤーブル	睾丸
ガディワッツ	腹

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知ってた？映画「時計じかけのオレンジ」の5つの裏話

ここでは映画「時計じかけのオレンジ」に関する5つの裏話を紹介します。

原作者には不評だった

映像化した「時計じかけのオレンジ」ですが、原作者には不評でした。

時計じかけのオレンジは、原作者・アントニー・バージェスの原体験を元に執筆された社会風刺小説です。

作品では4人の不良少年が悪さを行い、暴力や窃盗、性暴力に明け暮れる様子が描写されていますが、作者であるアントニー・バージェス自身も妊娠中の妻が4人の米軍脱走兵に暴行された過去を持ちます。

物語が似通っているのは偶然ではありません。

作者自身も脳腫瘍を患いながら遺されるであろう妻と子供のための生活費の足しになるようにとの思いで執筆されました。

そのため、この作品が伝えたかったメッセージ性も含めてひとつの作品であると捉えることができるでしょう。

主人公か主要登場人物の道徳的変容、あるいは叡智が増す可能性を示せないならば、小説を書く意味などない

原作「時計じかけのオレンジ　完全版

原作では主人公が更生して幕を閉じますが、映画では更生することなくエンドロールを迎えます。

映画版では更生することなく迎えるエンドロールに後味の悪さを感じられます。

しかし原作では更生して終わることや、原作者自身も道徳的変容を求めていたことからラストの展開は評価できるものではないと捉えたのではないかと考えることができるでしょう。

ルドビコ療法のシーンでは、演者が失明しかけた

気分の悪くなる薬を投与されながら、暴力的なシーンを瞬きすることなく視聴するルドビコ療法。

暴力的な不快感と身体的な不快感を結び付けることにより、犯罪の抑止力となることを目的とした治療法です。

もちろん現実的に存在する治療法ではありません。

作中もむりやり眼球を機械で固定して、瞬きをさせないようにしながら治療を続けるシーンがあります。

時々となりに座る医師が点眼薬を垂らすことで潤いをキープしているようでした。

しかし、主演のマルコム・マクダウェルの角膜は何度も傷付けられたことで危うく失明しかけたそうです。

参考：https://www.cinematoday.jp/news/N0033198

実は作中でのアドリブによって生まれた演出がある

作中で主演・マルコムによって歌われる「雨に謳えば」でしたが、監督・キューブリックからの楽曲の指定はありませんでした。

ただ「踊れるかい？」とキューブリックがマルコムに対して聞いただけで、マルコムはその場で歌詞を半分だけ覚えていた「雨に唄えば」を歌いながら踊ったのだと語っています。

また、主人公が着用していた全身白い衣装は、衣装選びの中でいいものが見当たらなかったなかで、偶然マルコムが持ち出してきたクリケット用の衣装が採用されたのでした。

緻密な構図と独特の色彩による演出を魅力的に表現するキューブリックですが、「時計じかけのオレンジ」では偶然の産物による演出も多かったようです。

参考：https://www.cinematoday.jp/news/N0033198

時計じかけのオレンジにインスパイアされた作品が作られた

26年のあいだ一部の国で上映禁止となった「時計じかけのオレンジ」でしたが、後にアメリカでインスパイアされた映画「タクシードライバー」が公開されます。

映画「タクシードライバー」は、「時計じかけのオレンジ」を観てからアラバマ州知事のジョージ・ウォレス暗殺を図ったとされるアーサー・ブレマーの日記に触発されて脚本が書かれたそうです。

過激な内容で良くも悪くも大きな影響を与えたとされる「時計じかけのオレンジ」ですが、その影響は芸術にも大きな影響を残したといえるでしょう。

映画『タクシードライバー』のあらすじや考察記事も作成しているので、興味のある方は下記の記事もぜひチェックしてみてください。

イギリスでは26年のあいだ上映禁止となった

あまりに過激な内容にアイルランドやシンガポール、韓国などさまざまな国で上映禁止となった「時計じかけのオレンジ」

映画の影響を受けたとされるイギリスの16歳の少年が、本作の影響を受けたと弁護士によって主張されたことにより、キューブリックの元には多くの脅迫状が届いたといわれています。

そのため作品公開されて間もない1973年から、キューブリックがこの世を去る1999年の26年ものあいだ、キューブリックの要望によりイギリスでの上映は禁止になりました。

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気になる！映画「時計じかけのオレンジ」の感想や評価・口コミは？

ここでは映画「時計じかけのオレンジ」を視聴した人の感想や評価・口コミを紹介しています。

独特の構図とカメラワークを得意とするキューブリックによる作品のため、高い芸術的なセンスを感じられることが良い口コミとして見られましたが、過激で不快に感じるシーンが多いことから最後まで視聴できなかった人もいるようです。

良い評価・口コミ	悪い評価・口コミ
・芸術性を感じられる ・キャラクターが魅力的 ・独特の世界観がクセになる ・セットやキャラクターに色気を感じられる ・優れた構図に合わせた音楽	・不快に感じるシーンが多い ・過激な描写が多い ・独特の気持ち悪さがある

映画「時計じかけのオレンジ」の良い評価・口コミ

時計じかけのオレンジまじでいいよねぇ🥹🥹始まりからオチまで完璧だし普通だったら気持ち悪いはずの描写も美しく見えちゃうし音楽も全部の映像場面が芸術すぎるよね、、あとアレックスがガチイケメン。

— よつばたんたんめん🍮 (@178_188xoxo) August 15, 2023

時計じかけのオレンジ見た
かなり好き嫌いが分かれる映画だと思うけど個人的にはすごく好き
主人公アレックスは悪人だけど嫌いになりきれない愛嬌ある
映画にウェス・アンダーソンが影響受けてそうだなと思った
あと監督の女性ヌードのチョイスが良い、どの女の人もお手本のようなエロさのヌードだった pic.twitter.com/WsgkYQgvFT

— 弁護士モーティ (@RickandMorty_YT) September 14, 2023

有名ですがスタンリー・キューブリック
時計じかけのオレンジ(1971)です。
サブカル系が好きなイメージありますが、ストーリーだけじゃなく映像の配色や使われている造語にめちゃくちゃ惹かれます！
刺激が強すぎるシーンもありますが、インテリアとかはめちゃくちゃかわいいです pic.twitter.com/lSn0nfApjS

— なﾁｬﾀ🌰🈵✨💜 (@mara_dekamara) September 6, 2023

時計じかけのオレンジって基本下品で暴力的で気分が悪くなる映画なのに、セットとかアレックスのふとしたときとかどこか耽美な気がするのは私だけか…
それで余計好きです

— 莢📻️ (@siongkyich) September 5, 2023

今日、出版社アルバイトの、いかにもやさしそうな感じの方に、園子温の愛のむきだしとキューブリックの時計じかけのオレンジを薦めてしまった！時計じかけは開始3分でいいからみてほしいなあ、あの場面より優れた構図に音楽、ないから。

— 繭 (@cocoon_417) September 8, 2023

映画「時計じかけのオレンジ」の悪い評価・口コミ

昨日は「時計じかけのオレンジ」を観た。
画面は終始面白かったけど他が不快度指数高め。

— マツヲ (@animemanga2828) September 15, 2023

時計じかけのオレンジ、最後まで観れなくて何回もリベンジしたいと思うのに あのなんかなんとなくずっと気持ち悪い感じがトラウマでなかなかリベンジできん、ぐぬぬ

— 🍒メカラウロコ (@nemutaidakenano) June 26, 2023

『時計じかけのオレンジ』観た。

暴力性の矯正がテーマ。
悪趣味なインテリア、衣装、過激な性描写（ほぼアダルトビデオ）のオンパレードで気持ち悪い映画だけど、なんか観てられる。

異端すぎる映画。 pic.twitter.com/vuMVEqCDVr

— しけ (@pepburn1928) July 14, 2023

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映画「時計じかけのオレンジ」に関するよくある質問

ここでは映画「時計じかけのオレンジ」に関するよくある質問をまとめています。

疑問点が残っている方は、参考にしてください。

映画「時計じかけのオレンジ」が視聴できるサブスクは？

2023年9月現在、映画「時計じかけのオレンジ」が視聴できる定額制のサブスクは以下の通りです。

なお作品の入れ替えにより定額料金内で視聴できない可能性があるので、加入する前に公式サイトで作品名を検索欄に入力し確認してからの利用をおすすめします。

映画と原作の違いは？

原作小説と映画の大きな違いはラストシーンです。

映画では原作小説で描かれていた21章（最終章）がカットされており、主人公・アレックスが洗脳から解け、不良少年に逆戻りするシーンで終わります。

また、映画は暴力や性行為が露骨に描かれており過激ですが、原作小説の方が描写が過激です。

しかし原作小説でのアレックスは、すぐに更生はできなかったものの、かつての仲間たちが仕事に就き、結婚し、人間らしい生き方をしている姿を見て自らの姿を省みます。

その後、きちんと更生してから物語の幕を閉じるため、原作小説のように主人公が最後に更生して終わるのか、映画のように不良少年のまま幕を閉じるのかが違いといえるでしょう。

また、映画では字幕と翻訳のどちらで視聴しても、ナッドサット語の意味まで理解できるような作りになっていません。

世界観をそのままに楽しめるのは映画の方ですが、しっかりと意味を理解しながら作品の持つメッセージを読み解きたい方には小説版の方をおすすめします。

小説版では、難解な造語・ナッドサット語にルビがついているので、映画よりも理解しやすいです。

原作小説が気になる方は、ぜひ読んでみてください！

映画「時計じかけのオレンジ」のなかで気まずいシーンはある？

序盤から暴力やベッドシーンを多く含むため、家庭や他人と視聴することはおすすめしません。

安心して他人と視聴できるシーンはほとんどないと考えてもらってよいでしょう。

さらに主人公の少年はミルク・バーで麻薬入りのミルクを飲むシーンがあります。

全体を通して安全に視聴できるシーンは少ないです。

映画「時計じかけのオレンジ」で使われた音楽は？

時計じかけのオレンジで使われた楽曲は以下の通りです。

サウンドトラックも発売されているので、興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

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まとめ

映画「時計じかけのオレンジ」は、鬼才・キューブリックによる臨場感のあるカメラワークによる演出と、独特の世界観、人間が持つ醜悪さが余すところなく表現されたアーティスティックな作品です。

思わず目を背けたくなるほどの暴力的なシーンが続くにも関わらず、独特な色彩や世界観にいつの間にか引き込まれてしまいます。

人間が奥底に秘める醜悪性をテーマに、クールに締まるラストシーンには考えさせられるものがある大きなインパクトを与える作品といえるでしょう。

興味のある方は、この機会にぜひ視聴してみてくださいね！

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